鼻粘膜レーザー治療の効き目は数ヶ月
花粉症の治療法としては昨年(2014年10月)から始まった舌下免疫療法が注目されていますが、以前から定着している鼻粘膜のレーザー治療を受ける人も多いようです。
鼻の粘膜をレーザーで焼く花粉症治療
免疫療法に比べ、即効性がり、花粉症以外のハウスダストやカビなどが原因の通年性のアレルギー性鼻炎や慢性鼻炎にも効果があります。そのため、必ずしもすべての病院ではありませんが、多くの耳鼻科病院などで実施されています。
- 花粉症で一番つらい症状は鼻水・鼻づまり
- 鼻をかみすぎて鼻血が出る・鼻の下が痛くなって鼻がかめない
- 花粉症による鼻水や鼻づまりが原因で、睡眠不足や日中の仕事に支障が出る
といった方には、即効性がある鼻粘膜のレーザー治療を要望される方も多くなっています。
花粉症のレーザー治療
レーザー治療の効果
「花粉症のレーザー治療」と呼ばれているものは、鼻粘膜にレーザーを照射して、炎症を起こす面積を減らすことでアレルギー性鼻炎の症状を軽減するものです。概ね8割以上の花粉症患者に花粉症の症状の改善や軽減が見られており、推奨する耳鼻科医も多い花粉症治療法です。鼻づまりが原因の睡眠障害やいびきの軽減などにも効果がある場合があります。
花粉症レーザー治療の費用や回数
レーザーの種類や術式にもよりますが、局部麻酔を行うことで術中の痛みや術後の副作用も非常に少なくなっています。
また、アレルギー性鼻炎の治療として行えば保険が適用されますので、概ね1万円程度(施設や術式によって異なる)で受けることができます。入院は必要ありません。
1回で済む場合(術後の処置通院は必要です)と、「数回レーザー照射を行ったほうが効果が高い」とする医師・病院もあります。
術後、数日から2週間程度、鼻をかんだときに鼻血が出たり、クシャミ、鼻水、鼻づまりが一時的にひどくなることがあります。
レーザー治療は対症療法
しかし、レーザー治療は花粉症の症状のうち、鼻水・鼻づまりに対してのみ効果のある対症療法で、目のかゆみなどにはもちろん効果がありません。
また、効果が持続するのはせいぜい数ヶ月ですので、花粉症だけの場合には、花粉の飛散する2ヶ月前をめどに毎シーズン行う必要があります。(2-3年は持続し、鼻の機能を守るために毎年レーザ治療を行うのは避けるべき、という意見もあります)
普段、慢性鼻炎のある方でも、花粉症シーズンに特に悪化する方がレーザー治療を受ける場合は、花粉が飛散し始める前(花粉症の症状が悪化する前に)にレーザー治療を終えておくのがおすすめで、実際に「花粉症シーズンに入ってしまうとレーザー治療は実施しない」という耳鼻科病院も多いです。